freee会計を活用して、売上を正しく計上するための前受金処理

経理業務において、発行した請求書よりも多く入金があった場合、その差額をどのように処理すべきかお悩みではありませんか?「仮受金」や「前受金」として処理し、次回の請求時にその金額を差し引いて請求書を発行されている企業様もいらっしゃるかもしれません。しかし、この方法では売掛金が少なく計上され、結果として売上が過少に表示されてしまうという問題が発生する可能性があります。

この記事では、freee会計をすでに導入されているものの、前受金の適切な処理方法について悩みを抱えている経理担当者様に向けて、売上を正しく計上するためのfreee会計における前受金処理について詳しく解説します。

freee会計における前受金処理の機能について

freee会計では、請求書よりも多く入金があった際に、その差額を「前受金」として適切に処理し、かつ次回の請求書作成時にその前受金を考慮した上で、売上を正しく計上する機能が備わっています。これにより、売上の過少計上を防ぎ、より正確な財務状況を把握することが可能になります。

具体的な手順

freee会計で前受金を正しく処理し、売上を適切に計上するための手順は以下の通りです。

1. 売掛金の計上

まず、通常通りfreee会計で請求書を発行し、売掛金を計上します。

2. 入金時に多くあった際の前受処理

請求書以上の入金があった場合は、以下の手順で前受金を処理します。

  • 「取引入力」>「自動で経理」をクリックします。
  • 「自動で経理」画面で、未決済取引の消込を行います。ここで、「1.売掛金の計上」で計上した売掛金を消し込みます。
  • 入金が多くあった分は、「差額を調整」機能で調整します。この際に取引先を入力し、勘定科目は「前受金」を選択します。

仕訳プレビュー(例:3月:売掛金 10,000 / 売上高 10,000、4月の入金が15,000円あった場合)

  • 入金時(4月)
    • 〇〇銀行 10,000 / 売掛金 10,000
    • 〇〇銀行 5,000 / 前受金 5,000

3. 次回請求書発行時の前受金処理

前受金がある状態で次回の請求書を発行する際は、通常の発行とは異なり、前受分も請求書に含める必要があります。

  • freee請求書の「新規作成」をクリックします。
  • 明細行に今回請求分の金額を入力します。
  • 前回多くもらっている前受金分を、「マイナス」で作成します。
  • 取引登録時にマイナスで作成した前受分は、勘定科目を「前受金」として処理します。
仕訳プレビュー(例:5月に10,000円の売上計上と5,000円の前受処理をしたい場合)
  • 5月:
    • 前受金 5,000 / 売上高 10,000
    • 売掛金 5,000

また上記処理を行うと、貸借対照表で前受金の取引先別を見ると推移が確認できます。

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この記事を書いた人

株式会社 YOU & YOU

freeeの導入支援や販売代理店の株式会社YOU&YOU。
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