複雑な支払いもfreee会計でスマートに!手形・相殺・小切手の組み合わせ登録術

日常の経理業務で、手形、相殺、小切手といった複数の支払い方法が組み合わさる場面に遭遇し、その登録方法に頭を悩ませた経験はありませんか?例えば、得意先から受け取った手形で一部を支払い、さらに売上との相殺で残りを処理し、最終的に小切手で精算するといった、複雑な取引も少なくありません。このような多様な支払いパターンをfreee会計でどのように効率的に処理すればよいのか、具体的な例を交えながら、その登録方法と業務効率化のヒントをご紹介します。

freee会計における複雑な支払い取引の登録方法について

この記事では、freee会計を活用されている企業様向けに、手形(裏書譲渡)、売上との相殺、小切手の3つの支払い方法が混在する取引を効率的に登録する方法を解説します。特に、月に数件程度しか手形を利用しないため、手形口座を作成せず、勘定科目「支払手形」を利用しているケースを想定しています。

具体的な登録手順

今回は、「別のお客様から受け取った手形(裏書譲渡)で3分の1を支払い、売上との相殺でさらに3分の1、残り3分の1は小切手で支払った場合」の登録方法を、freee会計の機能を最大限に活用した推奨手順でご案内します。

1. 裏書譲渡手形による支払いの登録

受け取った手形を支払いに充てる裏書譲渡手形(まわり手形、まわし手形とも呼ばれます)での支払いは、該当する支払取引の「+更新」機能を利用して登録します。

  • 該当の支払いの取引詳細画面を開きます。
  • 「決済」セクションにある「+更新」をクリックします。
  • 買掛金の「+更新」にて、「受取手形」と支払う日付と金額を入力します。
  • 備考欄に「裏書譲渡」など、裏書譲渡に関する記録を入れてください。

2. 相殺する売上取引の確認

売上との相殺を適切に行うため、相殺相手となる売上の取引が、取引先タグを付与して登録されていることを事前に確認してください。

3. 小切手と相殺処理の登録(「自動で経理」を活用)

小切手による支払明細が「自動で経理」に同期された後、以下の手順で登録を行います。この方法により、振込での支払いが発生しない状況下でも、関連する取引をすべて紐づけて作成できるため推奨されます。

  1. 「自動で経理」画面で、該当の出金明細を選択し、「未決済取引の消込」をクリックします。
  2. 「未決済取引を探す」の右にある「収支 支出」のフィルターを「×」で解除します。
  1. その右にある「条件を追加する」をクリックし、取引先を選択して「追加」します。
  2. 画面下部に「支出」と「収入」が選択できる状態になるので、両方を選択して登録します。
  1. この「自動で経理」での処理により、出金の日付で相殺の取引が自動的に作成されます。振込での支払が発生しない状況では、こちらの運用が取引を全て紐づけて作成できる(入金/支払管理レポートに反映される)ためおすすめです。

補足:別の登録方法と注意点

上記で推奨した方法とは別に、「買掛金/売掛金」という仕訳形式で登録したい場合や、各取引の日付を個別に設定したい場合は、手順2の売上取引確認のタイミングで、手順1と同様に「+更新」を行うことで登録も可能です。

ただし、この「+更新」を利用した相殺処理では、売掛金と買掛金の紐付けは自動で行われません。そのため、取引先別の試算表などで残高を個別に確認する必要があります。

また、「+更新」で登録された売上取引は「未決済」のままであり、入金管理レポートに表示され続けます。レポートから表示を消したい場合は、取引の一覧画面で該当取引にチェックを入れ、「決済ステータスだけを完了にする」の処理を行う必要があります。


経理業務、さらに最適化しませんか?

「freee会計を導入したけれど、いまいち経理業務が効率化されていない」「複数人での同時処理がうまくいかない」と感じていませんか?freee会計は、ただの会計ソフトではありません。適切な設定と運用で、あなたの経理業務を劇的に効率化し、経営判断に役立つ管理会計業務へとシフトさせることが可能です。

 人手不足で日々の業務に追われ本来の経営判断に時間を割けていない、経理人材の人材ソースの確保に課題がある場合は、クラウドを活用したアウトソーシングやBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)をご検討頂くのも一つの方法です。

 YOU&YOUでは、現在の活用状況を詳細にヒアリングし、freee会計の真の力を引き出すための具体的な改善策のご提案と同時に、経理業務のBPOによって、コア業務への集中を支援することも可能です。お気軽にYOU&YOUまでご相談ください!

この記事を書いた人

株式会社 YOU & YOU

freeeの導入支援や販売代理店の株式会社YOU&YOU。
freeeを利用して現状の経理負担を減らしたい、自社の運用をfreeeに置き換えることができるのか等、ご相談は、ぜひYOU&YOUにお気軽にご相談ください。